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srunでのオプション設定について

登録日 :2024/10/23 04:47
カテゴリ :SLURM

srunコマンドで-ntasksオプションを使用する際の注意点について説明します:

-ntasksの意味:
-ntasksオプションは、実行するタスク(プロセス)の数を指定します。これは必ずしもCPU数と直接対応するわけではありません。

CPUコアとの関係:
デフォルトでは、1タスクに1 CPUコアが割り当てられます。
しかし、これはSLURMの設定やジョブの性質によって変わる可能性があります。

適切なCPU割り当て:
CPUコアを明示的に指定するには、以下のオプションを組み合わせて使用することをお勧めします:

--ntasks=X: 実行するタスク数
--cpus-per-task=Y: 各タスクに割り当てるCPUコア数

例:

srun --ntasks=4 --cpus-per-task=2 your_command

この例では、4つのタスクを実行し、各タスクに2つのCPUコアを割り当てます(合計8コア)。
メモリ考慮:
CPUコアだけでなく、メモリも適切に割り当てることが重要です:

srun --ntasks=4 --cpus-per-task=2 --mem-per-cpu=2G your_command

メモリ使用量を明示的に指定することが推奨されます。これにより、ジョブのリソース要件を明確にし、適切なノードへのスケジューリングを促進できます。

srun --mem=4G または srun --mem-per-cpu=1G

ノード数の指定:
複数ノードにまたがる場合は、--nodesオプションも考慮してください。

アプリケーション特性:
FluentやCFXなどのCFDソフトウェアの場合、並列処理の効率を考慮してタスク数とCPU数を設定することが重要です。

システム設定の確認:
scontrol show configやsinfoコマンドを使用して、システムの設定や利用可能なリソースを確認することをお勧めします。

-ntasksだけでなく、これらのオプションを適切に組み合わせることで、必要なCPUリソースを正確に指定し、アプリケーションのパフォーマンスを最適化できます。システム管理者に相談して、お使いのクラスタに最適な設定を見つけることも有効です。

ーーー
--cpus-per-taskを指定しない場合、SLURMのデフォルト動作として、1タスクに1 CPUコアが割り当てられます。
ただし、以下の点に注意が必要です:

システム設定:
一部のSLURMシステムでは、管理者がデフォルトの--cpus-per-task値を1以外に設定している可能性があります。

ジョブスクリプトの影響:
ジョブスクリプト内で#SBATCH --cpus-per-task=Xのように指定されている場合、その値が優先されます。

パーティション設定:
特定のパーティションで異なるデフォルト値が設定されている可能性があります。

全体的なリソース要求:
--ntasksと--cpus-per-taskの組み合わせが、利用可能なCPU数を超えないように注意が必要です。

ハイパースレッディング:
システムによっては、1物理コアが2論理コアとしてカウントされる場合があります。
確実に特定のCPU数を割り当てたい場合は、明示的に--cpus-per-taskオプションを使用することをお勧めします。また、システムの具体的な設定や動作については、システム管理者に確認するのが最も確実です。

SLURMのデフォルトの動作として、1タスクに1 CPUコアが割り当てられます。
具体的には:
slurm.confファイルにDefCPUsPerTaskが設定されていない
パーティション設定でDefCPUsPerTaskが指定されていない
QOS、アカウント、ユーザー設定でDefCPUsPerTaskが設定されていない
これらの条件が満たされている場合、SLURMは1タスクあたり1 CPUコアを割り当てるデフォルトの動作をします。
ただし、以下の点に注意が必要です:
実際の動作を確認するには、テストジョブを実行して割り当てられたリソースを確認することが推奨されます。
システム管理者がスクリプトやエイリアスを通じてデフォルトのオプションを変更している可能性もあるため、完全に確実であるためには管理者に確認することが最良の方法です。
ジョブスクリプトやコマンドラインで明示的に--cpus-per-taskを指定した場合、それが優先されます。
したがって、特別な設定がなされていない標準的なSLURM環境では、1タスク1 CPUというデフォルトの動作が期待されます。ただし、実際の環境で確認することが常に推奨されます。
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