KnowHow

技術的なメモを中心にまとめます。
検索にて調べることができます。

OMP_NUM_THREADSについて

登録日 :2024/05/23 04:23
カテゴリ :SLURM

環境変数 OMP_NUM_THREADS は、OpenMPプログラムで使用されるスレッドの数を指定します。

OMP_NUM_THREADS=4 の設定について詳しく説明します。

OMP_NUM_THREADS の意味

  • OMP_NUM_THREADS: OpenMPによって生成されるスレッドの数を設定します。
  • 設定例: OMP_NUM_THREADS=4 は、各並列リージョンで4つのスレッドが使用されることを意味します。

設定の効果

OMP_NUM_THREADS=4 を設定すると、OpenMPプログラムは並列リージョンで4つのスレッドを使用します。これにより、プログラムは4つのコアまたはスレッドで同時に処理を実行することができます。

具体的な効果

  • 並列計算: プログラムの並列部分が4つのスレッドに分割され、同時に実行されます。
  • リソース利用: プロセッサの4つのコア(またはハイパースレッディングによる仮想コア)が利用されます。
  • パフォーマンス向上: 適切にスレッド数を設定することで、並列処理による計算速度の向上が期待されます。

使用例

SLURMジョブスクリプトにおいて、OMP_NUM_THREADS=4 を設定する例を以下に示します。

#!/bin/bash
#SBATCH --job-name=fluent_job
#SBATCH --output=fluent_output.txt
#SBATCH --error=fluent_error.txt
#SBATCH --ntasks=1
#SBATCH --cpus-per-task=4
#SBATCH --mem=32G

# NUMAアフィニティの設定
export OMP_NUM_THREADS=4
export KMP_AFFINITY=granularity=fine,compact,1,0

# Fluentの実行
/path/to/fluent -g -i inputfile.jou

このスクリプトでは、OMP_NUM_THREADS を4に設定し、各タスクが4つのスレッドを使用して並列処理を行います。

最適なスレッド数の選択

OMP_NUM_THREADS の値は、以下の要因に基づいて最適化されるべきです。

  • 利用可能なコア数: ノード内の物理コア数や論理コア数に応じてスレッド数を設定します。
  • 計算負荷: プログラムの並列部分がスレッド数に対してどの程度効率的にスケールするかを考慮します。
  • メモリ帯域: メモリ帯域幅がボトルネックにならないように、適切なスレッド数を選択します。

まとめ

  • OMP_NUM_THREADS=4: OpenMP並列リージョンで4つのスレッドを使用。
  • 効果: 並列処理の効率向上、リソース利用の最適化。
  • 最適化のポイント: 利用可能なコア数、計算負荷、メモリ帯域を考慮してスレッド数を設定。

OMP_NUM_THREADS の設定は、計算性能に大きな影響を与えるため、システムの特性やアプリケーションの特性を考慮して最適な値を選択することが重要です。具体的なシステム環境やアプリケーションの要件に基づいて、最適なスレッド数を選定してください。